研究助成
2022年度 医学系研究助成（臨床）
寡転移性肝腫瘍を標的とした血液バイオマーカー監視下での放射線治療技術の開発
| 研究題目 | 寡転移性肝腫瘍を標的とした血液バイオマーカー監視下での放射線治療技術の開発 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成（臨床） |
| 所属 | 弘前大学 大学院保健学研究科 放射線技術科学専攻 |
| 氏名 | 門前 暁 |
| キーワード | 寡転移性肝腫瘍 / 放射線治療 / 血液バイオマーカー / 脂質代謝 / 治療効果 |
| 研究結果概要 | 本研究では、寡転移性肝腫瘍に対する放射線治療の最適化を目指し、血液バイオマーカーを用いた個別化治療の可能性を検討した。肝癌患者を対象に、治療計画データ・血液検査情報・治療成績を後ろ向きに解析し、放射線線量と血球分画（特に好中球・単球・リンパ球）との間に相関を確認した。さらにHuh7肝癌細胞を用いた実験では、オレイン酸添加によりX線照射後の細胞死（PI陽性細胞）が増加し、脂肪酸代謝が放射線感受性に影響する可能性が示唆された。現在、血清を用いた質量分析によるバイオマーカー探索や、脂質代謝と放射線感受性の分子機序の詳細解析を進行中であり、今後の成果公表が期待される。 |
| 公表論文 |
[Proceedings] 1. 肝細胞癌体幹部定位放射線治療の治療成績および肝有害事象. 日本放射線腫瘍学会第35回学術大会O16-3: 245, 2022年. 2. Therapy outcome and radiation-induced liver damage in hepatocellular carcinoma patients treated with stereotactic body radiotherapy. 17th International Congress for Radiation Research, PS2-37: 217, 2023年. 3. The radiotherapeutic technology proposal aimed at its optimization for hepatocellular carcinoma using biomarkers. 日本放射線技術学会第81回大会TPI-084, 2025年. 4. Relationship the radiosensitivity and intracellular fatty acid in hepatocellular carcinoma using Huh7 cell. 第61回日本肝癌研究会 10070, 2025年. [Original papers] 5. Mol Med Rep 26: 325, 2022. 6. Transl Cancer Res. 14: 1753-1763, 2025. 7. Oncol Lett. 28: 471, 2024. 8. Mol Clin Oncol. 21: 62, 2024. 9. Sci Rep. 13: 8802, 2023. |