研究助成
2022年度 医学系研究継続助成(臨床)
膵ベータ細胞内ブドウ糖代謝に着目した新たな2型糖尿病治療法の確立
研究題目 | 膵ベータ細胞内ブドウ糖代謝に着目した新たな2型糖尿病治療法の確立 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究継続助成(臨床) |
所属 | 北海道大学大学院医学研究院 免疫・代謝内科学教室 |
氏名 | 中村 昭伸 |
キーワード | 2型糖尿病 / 膵β細胞 / グルコキナーゼ |
研究結果概要 | われわれは、レプチン受容体欠損の肥満2型糖尿病モデルであるdb/dbマウスにおいて、グルコキナーゼの抑制が膵β細胞量・機能および耐糖能の進行性の低下を抑制することを明らかにした。このグルコキナーゼの抑制による膵β細胞機能・量保持効果が、より普遍的なものであることを検証するために、野生型マウスおよびグルコキナーゼヘテロ欠損マウスに高脂肪高スクロース食を投与し、経時的な耐糖能、インスリン分泌の評価および膵β細胞量について比較検討した。その結果、高脂肪高スクロース食負荷マウスにおけるグルコキナーゼの抑制は一時的な耐糖能の悪化を来したが、2型糖尿病の病態でみられる膵β細胞機能・量の非代償期とは異なり、その後の膵β細胞量やインスリン分泌の低下は来さず、進行性の耐糖能の悪化を認めなかった。さらに、これらのマウスの単離膵島を用いた遺伝子発現の検討より、グルコキナーゼヘテロ欠損マウスにおいては高脂肪高スクロース食による膵β細胞への負荷が増大しても、グルコキナーゼ以降の代謝シグナルが抑制されるために代謝ストレスが増大せず、膵β細胞量・機能の低下が防がれたと考えられた。 |
公表論文 | Shigesawa I, Nakamura A, Yamauchi Y, Kawata S, Miyazaki A, Nomoto H, Kameda H, Terauchi Y, Atsumi T. Effects of glucokinase haploinsufficiency on the pancreatic β-cell mass and function of long-term high-fat, high-sucrose diet-fed mice. J Diabetes Investig. 15: 1732-1742, 2024 |
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