研究助成
2022年度 医学系研究継続助成(感染領域)
ウイルス感染をトリガー因子としたプリオン病モデルの構築と異常型プリオン蛋白質産生メカニズムの解明
研究題目 | ウイルス感染をトリガー因子としたプリオン病モデルの構築と異常型プリオン蛋白質産生メカニズムの解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究継続助成(感染領域) |
所属 | 徳島大学 先端酵素酵素学研究所 神経変性病態学分野 |
氏名 | 原 英之 |
キーワード | プリオン / ネクロトーシス / 神経変性 / 細胞死 |
研究結果概要 | プリオン病は、正常型プリオン蛋白質がプロテアーゼK抵抗性を有する感染性の異常型プリオン蛋白質へと構造変換することで発症するが、その分子機構は未解明であり、現在のところ有効な治療法も存在しない。研究代表者は、異常型プリオン蛋白質に感染した細胞に、プログラム細胞死の一種であるネクロトーシスの阻害剤を添加すると、異常型プリオン蛋白質の産生が抑制されることを発見した。そこで本研究では、ネクロトーシスが異常型プリオン蛋白質の産生とどのように関与しているかを明らかにし、プリオン病の病態解明および治療法の開発を目指した。 ネクロトーシス阻害剤であるNec-1を添加した細胞および、ネクロトーシスの構成因子であるMLKLをノックアウトした細胞に異常型プリオン蛋白質を感染させた結果、いずれの細胞においても異常型プリオン蛋白質の新規産生が抑制されることが明らかとなった。この結果から、ネクロトーシス構成因子であるRIP1やMLKLは、異常型プリオン蛋白質の「新規産生」ではなく、「増殖」に関与している可能性が示唆された。 |
公表論文 |
Protective role of cytosolic prion protein against virus infection in prion-infected cells. Hara H., Chida J., Batchuluun B., Takahashi E., Kido H., Sakaguchi S. J Virol. 98, e0126224 (2024). doi: 10.1128/jvi.01262-24. |
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