研究助成
2022年度 医学系研究継続助成(精神・神経・脳領域)
タウ病理伝播過程におけるタンパク質間相互作用の変遷
研究題目 | タウ病理伝播過程におけるタンパク質間相互作用の変遷 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究継続助成(精神・神経・脳領域) |
所属 | 理化学研究所 脳神経科学研究センター 神経老化制御研究チーム |
氏名 | 橋本 翔子 |
キーワード | タウ / 翻訳後修飾 |
研究結果概要 | アルツハイマー病(AD)では、アミロイドβによる老人斑とタウの異常凝集が主な病理学的特徴であり、タウが神経細胞間を伝播する「タウ伝播仮説」が注目されている。タウは多様な翻訳後修飾を受け、それらが構造変化や凝集、伝播に関与すると考えられている。また、相互作用因子も伝播に影響を及ぼす可能性があるが、その全貌は未解明である。本研究では、MAPT KIおよびApp/MAPT-dKIマウスを用いて、アミロイド病理の有無により変化するタウの翻訳後修飾を網羅的に解析した。その結果、アミロイド病理下で特異的に認められるアセチル化修飾が微小管結合ドメインに集中していることがわかった。さらに、特定部位のアセチル化がタウ病理に与える影響を検証するため、アセチル化擬似変異マウスを作製し加齢解析を行ったところ、タウのリン酸化が抑制されるという予想外の結果が得られ、アセチル化に保護的役割がある可能性が示唆された。今後、アミロイド病理依存的な修飾の機能的意義を明らかにすることが、伝播機構の解明や治療戦略の開発につながると期待される。 |
公表論文 |
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