研究助成

2022年度 高等学校理科教育振興助成

ウナギの原産地は本当?ウナギの品種を判別する実験の実施にむけて

研究題目 ウナギの原産地は本当?ウナギの品種を判別する実験の実施にむけて
年度/助成プログラム 2022年度 高等学校理科教育振興助成
所属 山形県立高畠高等学校
氏名 佐藤 崇之
キーワード ウナギ / 原産地判別 / PCR-RFLP法
研究結果概要 本研究では、市販されているウナギが日本産のニホンウナギ(Anguilla japonica)か、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)かを判別するため、PCR-RFLP法を用いた遺伝子検査を実施した。中国産および国産のウナギを用いてDNAを抽出し、特定のプライマーでPCRを行った後、制限酵素HhaⅠおよびApaⅠで処理し、電気泳動によって判別を試みた。DNAの抽出は成功したが、制限酵素による切断は確認できず、現在、原因の解明に向けた追加実験を行っている。本研究は、生物の授業に遺伝子技術を取り入れることを目指しており、DNAの違いを調べて種を見分けるという科学的手法を生徒に体験的に学ばせたいと考えている。また、教材としてウナギを扱うことで、絶滅が危惧される現状や、日本が世界のウナギ消費量の約70%を占めているという事実を踏まえ、生物多様性の保全について生徒とともに考える機会をつくりたい。最後に、本実験の実施にあたり助成金をいただいたことで、実験器具を整備することができ、新たな教材開発へとつながる貴重な機会となったことに心より感謝申し上げます。
公表論文