研究助成
2022年度 中学校理科教育振興助成
生態系の物質循環に関する学習者の概念変容
研究題目 | 生態系の物質循環に関する学習者の概念変容 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 中学校理科教育振興助成 |
所属 | 山ノ内町立山ノ内中学校 |
氏名 | 加藤 伸明 |
キーワード | 分解者 / コウジカビ / 生態系 / 素朴概念 |
研究結果概要 | 環境教育において重要となる炭素循環概念への理解を深めるため、中学校の「自然界のつり合い」領域において、コウジカビを用いた二酸化炭素生成実験を追加した授業を展開した。この一連の理科学習が被験者の「炭素循環」や「呼吸」の概念に与える影響について、自然界のつり合いに関わる調査問題や概念地図を用いて調査した。調査問題の回答では、「授業後」と「3週間後」段階の調査において、分解によって生じる無機物として「二酸化炭素」や「水と二酸化炭素」と回答する被験者の増加が確認された。また、概念地図の作成では、「授業後」と「3週間後」段階において、「光合成」や「呼吸」と関わる「二酸化炭素」ラベルと「菌類・細菌類」ラベルを新たに結びつけ、炭素循環を完成させる生徒がほとんどであった。これらのことから、一連の理科学習を通して、被験者の「炭素循環」に関わる概念構成が、より科学的に妥当な概念へと変容したことが示唆された。一方、概念地図の結合順平均を確認してみると、「菌類・細菌類」と「植物」や「肉食動物」や「草食動物」との概念リンクと比べて、「菌類・細菌類」と「呼吸」との概念リンクは依然として弱いことが確認された。 |
公表論文 | コウジキンによる無機物生成の教材化、日本科学教育学会47回年会論文集 |
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