研究助成

2022年度 中学校理科教育振興助成

自作3Dモデル教材およびメタバースにおける理科実習空間の作成と活用

研究題目 自作3Dモデル教材およびメタバースにおける理科実習空間の作成と活用
年度/助成プログラム 2022年度 中学校理科教育振興助成
所属 米子市日吉津村中学校組合立箕蚊屋中学校
氏名 雜賀 大輔
キーワード メタバース / 3Dモデル / VR / 植生遷移
研究結果概要 本研究は、メタバースを活用した理科教材の作成手法を確立し、その学習効果を明らかにすることを目的とした。
主な成果として、第一に、既存3Dモデルを用い、ブラウザベースのVRプラットフォームで教材を作成した。これにより、同時接続時の動作遅延といった課題が明らかとなり、解像度調整などの対策が必要になることがわかった。第二に、LiDAR搭載カメラ、レーザースキャナー、フォトグラメトリといった手法で自作3Dモデルを作成し、各手法を比較・評価した。その結果、対象物や作成者の熟練度に応じて最適な手法を選択する必要性が示された。特にフォトグラメトリは、特別な機材を必要とせず、教員でも比較的容易に扱えることが確認された。第三に、植生遷移に関するバーチャル観察教材を構築し、中高生および大学生に試用してもらった。質問紙調査の結果、学習内容の理解を助ける効果が見られた一方で、操作性や探索の自由度に課題があることもわかった。これらの研究成果を国内およびアジアの生物教育関連学会で発表した。それにより、VRコンテンツの活用方法や教材開発に関する有益な議論・情報交換を行うことができた。
公表論文