研究助成
2023年度 武田報彰医学研究助成
クライオ電子顕微鏡による膜輸送体機構の解明
| 研究題目 | クライオ電子顕微鏡による膜輸送体機構の解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 武田報彰医学研究助成 |
| 所属 | 横浜市立大学 生命医科学研究科 |
| 氏名 | 西澤 知宏 |
| キーワード | クライオ電子顕微鏡 / 構造生物学 / 脂質輸送体 / 輸送体 |
| 研究結果概要 | 本研究では、複数の輸送体を対象にクライオ電子顕微鏡による構造解析を行った。物理刺激で活性化する新規スクランブラーゼTMEM63Bについて、異なる界面活性剤で可溶化した試料から、開状態と閉状態に相当する二つの構造を決定した。構造比較により、脂質膜の厚さに応じてTM4–6のヘリックスの配向が大きく変化し、脂質膜に面した大きな両親媒性の溝が形成されることを示した。また、類似フォールドを持つスクランブラーゼとの比較から、パルミトイル化システイン残基を複数含む細胞質ループと細胞外の両親媒性ヘリックスが協調し、脂質膜の物理的変化を感知する機構を明らかにした。さらに、薬物間相互作用(DDI)に関与する複数の薬物輸送体の構造解析により、基質選択性の分子基盤を解明した。特に、多様な薬物を輸送する輸送体では、基質認識に寄与するアミノ酸残基の重要性が薬物ごとに大きく異なることを示した。 |
| 公表論文 | Membrane structure-responsive lipid scrambling by TMEM63B to control plasma membrane lipid distribution, Nat. Struct. Mol. Biol., 32, 185–198 (2025) |
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