研究助成
2023年度 医学系研究助成(基礎)
細胞間コミュニケーションが作り出すニッチの解析に基づいた腎尿細管間質線維化治療法の開発
| 研究題目 | 細胞間コミュニケーションが作り出すニッチの解析に基づいた腎尿細管間質線維化治療法の開発 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(基礎) |
| 所属 | 大阪大学 大学院医学系研究科腎臓内科学 |
| 氏名 | 松本 あゆみ |
| キーワード | 慢性腎臓病 / 尿細管間質線維化 / ポリアミン |
| 研究結果概要 | 本研究では、scRNA-seq解析を用いて腎障害モデル(IRI・Tln1 KO)の細胞間コミュニケーション(CCC)を網羅的に解析した。その結果、線維化が進行した群において障害近位尿細管(PT_inj)から筋線維芽細胞(MF)へのCCCが増強されており、両モデルに共通する増強シグナルが複数存在することが明らかになった。PT_injに共通して高発現する遺伝子としてAoc1(プトレシン分解酵素DAOをコードする遺伝子)を同定し、IRI・Tln1 KO・5/6腎摘・UUOの4モデルすべてでmRNA・タンパク・組織レベルの発現上昇を確認した。障害腎(IRI day14)では免疫染色によりAoc1の基質であるプトレシンの蓄積とスペルミジン・スペルミンの減少が認められ、scRNA-seq解析でも異化遺伝子群の発現亢進が確認された。NRK49F細胞を用いたin vitro実験では、スペルミジン投与により線維化マーカーが低下し、ポリアミン合成阻害剤DFMO負荷により上昇した。以上より、ポリアミン代謝の変容が腎尿細管間質線維化のfibrogenic nicheの構成要素である可能性が示された。 |
| 公表論文 |
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