研究助成
2023年度 医学系研究助成(基礎)
JAK阻害薬による逆説的な免疫細胞活性化と自己免疫疾患治療への影響
| 研究題目 | JAK阻害薬による逆説的な免疫細胞活性化と自己免疫疾患治療への影響 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(基礎) |
| 所属 | 滋賀医科大学 医学部医学科生命科学講座生物学 |
| 氏名 | 樋口 牧郎 |
| キーワード | JAK阻害薬 / 骨髄増殖性腫瘍 / 逆説的活性化 / JAK阻害薬中止症候群 |
| 研究結果概要 | JAK阻害薬はJAK–STATシグナルを抑制する治療薬として自己免疫疾患や血液がんまで広く用いられているが、特定の条件下では逆説的にJAKリン酸化やSTAT再活性化を誘導することが知られている。しかし、その分子メカニズムは明らかになっておらず、臨床における副作用への影響も不明であった。本研究では、JAK1を用いた構造的な解析により、ATP競合型JAK阻害薬がJAK分子の自己抑制状態を解除し、活性型様の構造変化を引き起こし得ることを見出した。さらに、血液がんである骨髄増殖性腫瘍モデルにおいて、JAK2阻害薬が人工的なJAK2複合体形成を誘導し、薬剤除去後のSTAT過剰再活性化に関与する可能性を示した。また、阻害薬の種類によってこの再活性化の起こりやすさが異なる可能性を示し、薬剤選択、投与中止時の管理、併用療法の設計にも新たな視点を与える。本研究は、既存のJAK阻害薬の治療限界や離脱症候群の分子理解に加え、次世代JAK阻害戦略の構築に資する知見を提供するものである。 |
| 公表論文 |
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