研究助成
2023年度 医学系研究助成(感染領域)
集団ゲノミクスとゲノムワイド関連解析の統合的手法による日本のトキソプラズマ集団が獲得した病原性因子の同定
| 研究題目 | 集団ゲノミクスとゲノムワイド関連解析の統合的手法による日本のトキソプラズマ集団が獲得した病原性因子の同定 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(感染領域) |
| 所属 | 大阪大学 微生物病研究所 感染病態分野 |
| 氏名 | 猪原 史成 |
| キーワード | トキソプラズマ / 集団ゲノミクス |
| 研究結果概要 | トキソプラズマは世界人口の約3割が感染すると推定される寄生虫であり、妊婦や免疫機能が低下した患者では重篤な疾患を引き起こすことがあります。一方で、日本を含む東アジアに分布するトキソプラズマが、どのような起源を持ち、世界各地の株とどのような関係にあるのかはほとんど分かっていませんでした。本研究では、日本および中国で分離されたトキソプラズマ株の全ゲノム情報を解析し、世界各地の株との比較を行いました。その結果、日本のトキソプラズマは従来考えられていたような単一の系統ではなく、中国、北米、中南米の株と共通する遺伝的特徴を持つ複数の祖先に由来することを世界で初めて明らかにしました。また、日本の一部地域には独自の進化を遂げた系統が存在することも見出され、トキソプラズマが地理的な隔たりを越えて多様な進化を遂げてきたことが示されました。本研究は、日本のトキソプラズマ集団の成り立ちを世界規模で解明した初めての成果であり、今後、病原性の違いや感染リスクの評価、さらには診断法や予防法の開発につながる重要な基盤情報を提供するものです。 |
| 公表論文 | Far-East Asian Toxoplasma isolates share ancestry with North and South/Central American recombinant lineages, Nature Communications, 15, 4278(2024) |
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