研究助成
2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)
新規抗うつ薬による報酬学習向上効果のメカニズムについて脳画像計測と最新光プローブ技術を組み合わせて解明する
| 研究題目 | 新規抗うつ薬による報酬学習向上効果のメカニズムについて脳画像計測と最新光プローブ技術を組み合わせて解明する |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域) |
| 所属 | 京都大学 医学研究科 高次脳科学講座脳統合イメージング分野 |
| 氏名 | 山口 健治 |
| キーワード | うつ病 / 低用量ケタミン / 報酬学習 / 痕跡条件づけ / 神経活動記録 |
| 研究結果概要 | うつ病では報酬系機能の低下が重要な症状として知られているが、現行治療ではその改善効果が限定的であり、低用量ケタミンの抗うつ作用機序にも未解明な点が多い。本研究では、時間的遅延を挟んで手がかり刺激と報酬を結びつける遅延報酬学習に着目し、うつ様状態における報酬学習障害とケタミンの改善効果を検討した。まず、ラットを用いた頭部固定下の遅延報酬学習課題を確立し、通常では学習が成立しにくい長い遅延条件において、低用量ケタミンが報酬到来を予測する学習を促進することを示した。さらに、コルチコステロン慢性投与により作成したうつモデルラットでは、健常ラットが学習可能な短い遅延条件でも遅延報酬学習が障害された一方、低用量ケタミン投与により報酬予測行動が健常レベルまで回復した。これらの結果から、うつ病における報酬系機能低下の一部として遅延報酬学習の障害が関与し、ケタミンがその機能を改善する可能性が示唆された。また、今後の神経機序解明に向けて、fMRIや神経活動観察・操作技術を用いた実験系の構築も進めた。 |
| 公表論文 |
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