研究助成
2023年度 薬学系研究助成
核内構造体形成を基盤としたストレス感知・応答機構の解明
| 研究題目 | 核内構造体形成を基盤としたストレス感知・応答機構の解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 薬学系研究助成 |
| 所属 | 東京大学 アイソトープ総合センター 研究開発部門 秋光研究室 |
| 氏名 | 小野口 玲菜 |
| キーワード | ストレス応答 / ノンコーディングRNA / 核内構造体 |
| 研究結果概要 | 本研究では、長鎖非コードRNA MALAT1が物理化学的ストレスに応じて異なる核内構造体を形成し、ストレス特異的な遺伝子発現を制御するという仮説の検証を進めた。本助成期間において、以下の二つの主要な成果を得た。第一に、高浸透圧ストレス条件下でMALAT1が核膜近傍に形成する核内構造体の構成因子を明らかにするため、ChIRP法を用いて高浸透圧ストレス時にMALAT1と相互作用するタンパク質群を網羅的に同定した。第二に、RNA-seq解析により、高浸透圧ストレス時にMALAT1依存的に発現誘導される遺伝子群を同定した。重要な点として、これらの遺伝子群は、熱ストレス時にMALAT1の制御下にある遺伝子群とは異なっていた。この結果は、MALAT1が単一の非コードRNAでありながら、ストレスの種類に応じて異なる核内構造体を形成し、固有の標的遺伝子群を制御するという当初の仮説を強く支持するものである。すなわち、MALAT1が局在変化を介して機能を使い分け、ストレス特異的な遺伝子発現制御を担う生体センサーとして機能することが示された。今後はこれら構造体形成と遺伝子制御を結ぶ分子機構の解明を進める。 |
| 公表論文 |
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