研究助成

2023年度 高等学校理科教育振興助成

京都沖深海性エビ類の食性解析から読み解く深海適応戦略 〜地元水産資源を活用した高校生の探究プログラム〜

研究題目 京都沖深海性エビ類の食性解析から読み解く深海適応戦略 〜地元水産資源を活用した高校生の探究プログラム〜
年度/助成プログラム 2023年度 高等学校理科教育振興助成
所属 京都府立福知山高等学校
氏名 藤田 純太
キーワード 深海エビ / 水産資源 / 食性解析 / 18S rRNA / DNAメタバーコーディング法
研究結果概要 日本海の水深200m以深に分布するイバラモエビとクロザコエビ、トゲザコエビは、京都沖で漁獲される産業重要種である。本研究では、これら3種の深海エビ類を対象として、DNAメタバーコーディング法により消化管内容物からエサ資源を特定することを目的とした。2023年5月~7月に、京都沖で上記の深海エビ類を各種約10個体ずつ採集し、真核生物を検出するために18S rRNA領域を対象としたDNAメタバーコーディング解析を行ったところ、388個のASV (amplicon sequence variant)を取得することができた。さらにBLAST+による相同性検索を行い、エサ資源の分類群を推定した。食性解析の結果、イバラモエビの消化管内容は、緑藻類が最も優先し、他に珪藻や褐藻類などが検出された。したがって、トゲザコエビは深海種であるにもかかわらず、藻類を積極的に摂餌する生態特性を示す可能性が示唆された。一方、他の2種からは藻類は検出されず、トゲザコエビの消化管内容からはカレイなどの魚類が複数個体で検出されたことから、深海のスカベンジャーとして日本海の深海食物網を支えている可能性が示唆された。
公表論文